海外の醤油と発酵食品2
場所は変わって台湾。
台湾は日本から近い場所にあり、また日本が統治していた時代があり、他の国以上に醤油が生活に根ざしているように感じます。
日本メーカーの醸造所もその頃に台湾に造られたようです。
台湾独自の醸造元は大小様々たくさんありますが、特徴的なのは樽ではなく、黒酢のように壺に入れて、屋外で醸造するのが伝統的な作り方だということです。
なので日本なら、醤油といえば木樽の絵が一般的ですが、台湾だと壺です。
↑なんか可愛らしい。
天然醸造と書いてありますね!
台湾の醤油もやはり甘いものになるようです。
砂糖や甘味料の入っていないものを探すのは困難で、自然食品店やデパートでも、大豆、麦、塩だけの醤油を手に入れることができませんでした。
それから、普通の黄色い大豆ではなく黒大豆を使った醤油が多いのが特徴的でした。
↑こちらの醤油は「非基因改造黄豆」と書いてあるので、黒豆ではなく黄大豆で、なおかつ遺伝子組み換えでないものを使っているようです。
紅麹と書いてあります。日本では紅麹は焼酎を作るときに使ったものや、お菓子の色付け、沖縄の伝統食品「豆腐餻」などでは見かけますが、醤油では見たことがありません!
↑こちらは、先ほど正面を載せた、自然食品店で購入した醤油。
左の白醤油は日本でいう「白醤油」とは異なるものです。白くなく、砂糖の他に、みりんが入っているようです。
右は無農薬の黒豆を使っていて、小麦を使わずに作っているようです。どちらも日本の醤油とは味も香りも違い、それぞれの特徴があります。
原料もかなりバリエーションに富んでいて面白い!麹の作り方も日本とは違うみたいですが、それはまたの機会に。
台湾の食事は日本より、全体的に薄味な印象ですがとても美味しい。醤油を使った料理がたくさんあります。
台湾の発酵食品といえば・・・臭豆腐です。植物性の素材を発酵させたエキスに豆腐を漬け込んで発酵させたものを、煮たり揚げたりしたものですが、お店の姿がまだ見えない段階から「どこかに臭豆腐屋さんがある!」と分かるくらい臭います(笑)街中にたくさんのお店があるので、4箇所くらいでトライしてみましたが、お店によっても差があります。野菜の酢漬けと一緒に食べます。
あまりのにおいに最初はおじけづきますが食べるとだんだん慣れてきます。
これは台湾式のキムチ。定番の韓国のものとは違って辛くなく、ほんのり甘い素朴な味でエンドレスで食べられそう。
紅麹納豆。そのまま食べます。粘らないし納豆臭はなく、紅麹をまぶしたほんのり甘い豆菓子のようなものでした。
こちらは八百屋さんで発見。古式醸造の文字に惹かれて手に取りました。裏を見てみると豆が遺伝子組み換えと書いてあります。
日本でいう、乾燥したもろみのようなもので、塩辛く、野菜や海産物などと炒めたり、ご飯のおかずにするようです。
発酵餅と書いてありますが、いわゆる餅ではなく、どら焼きの皮?のような見た目でした。
どう発酵しているのかは分かりませんでしたが、パンのように酵母発酵しているのかな??「全素」は動物性食材不使用の意味。興味がありましたが添加物が気になったのでパスしました。
味噌や塩麹も売ってありましたよー。
こちらはホテルの朝食。沖縄の発酵食品としても知られる豆腐餻と書いてありますが、沖縄の豆腐餻は紅麹を使っていますが、台湾の豆腐乳は紅麹ではありません。が、味はよく似ています。甘しょっぱくて、お粥などと一緒に食べます。
それぞれの国で育まれた独自の発酵文化に触れ、日本と海外を醤油を通して感じることができ、ほんの僅かの滞在でしたがとても刺激になりました。機会があれば、釀造元にも訪れてみたいな〜!