味覚を鍛える!2
もっと「美味しいを感じる」味覚になるには?
前回の続きです。
3歯磨き剤の問題
福岡県北九州市の石鹸メーカー、シャボン玉石鹸さんが2013年に600人を対象に調査した結果、「歯磨き後にミカンを食べたりお茶を飲んだりして味覚が変わった」と感じる人が、「いつも感じる」「よく感じる」を合わせて65%にのぼることが分かっています。
これは歯磨き剤に含まれる、ラウリル硫酸ナトリウムなどの合成界面活性剤が、舌の感覚器官である「味蕾(みらい)」を破壊する為なのですが、84%の人が合成界面活性剤が原因だということを知りませんでした。破壊された味蕾は、歯磨き後しばらく経つと回復します。
しかし、歯磨きするたびに繰り返し傷ついては修復していることを考えると、短期的には問題なくとも長期的にはどうでしょう?
合成界面活性剤の入っていない歯磨き剤を選ぶということは、味覚を守るということ以上の意味がありそうに思います。
4ミネラルの欠乏
味覚を感じる「味蕾」は日々新しく更新されていますが、その時に必要なミネラルとして代表的なものが「亜鉛」です。
味蕾以外の細胞を更新・維持するのにも重要なミネラルで、欠乏すると皮膚症状や、貧血、精神状態にも関係してくるので大変重要です。
日本人は潜在的に亜鉛欠乏状態である人の割合が高いとの報告があります。
1摂取する 2効率よく吸収する 3浪費しない
菌活の基本のキ!記事にもつながりますが、摂取と吸収に加えてどうやって保持するかが重要です。
亜鉛のたくさん含まれている食品の代表格は牡蠣ですが、日常的に牡蠣食べるのは難しいですね。野菜で亜鉛が多いのはカボチャです。先日ご紹介した、醤油と大分すだちで、さっぱりほっこり揚げかぼちゃのレシピはオススメです。
亜鉛は単体では吸収されにくく、ビタミンCと一緒に取ることで吸収が良くなります。すだちなどの柑橘のビタミンCが吸収を助けてくれる上に、ごまにも亜鉛が多いので効果的です。
一方、一生懸命に亜鉛を摂取しても、グルタミン酸ナトリウムやリン酸塩などの化学調味料は亜鉛の吸収を阻害し、排出を促す働きがあります。化学調味料は濃い旨味が簡単につきますが、味覚を鍛える上で良いことはなさそうです。
また、アルコールの摂取は亜鉛を、砂糖はビタミンCを消費するのでたくさん取りすぎないようにしましょう。
考え過ぎ、節制が過ぎると楽しい食卓ではなくなってしまいます。適度に気をつけて、もっと美味しいを感じる味覚と、美味しい物を美味しく食べられる健康的な体を保って、楽しい食卓を続けていたいですね。